角膜とレンズの間に十分な水分がないと、レンズが眼球の表面をこすり、眼が傷つきやすくなってしまいます。眼を保護するためにレンズの素材には水分が含まれており、レンズに含まれている水分の割合を「含水率」といいます。一般的に、含水率が50%を超えるものを「高含水率レンズ」、50%を下まわるものを「低含水率レンズ」といいます。それぞれメリットとデメリットがあるので、大まかな特徴を知った上でレンズを選ぶと良いでしょう。そこで、高含水率レンズと低含水率レンズのメリットとデメリットについて簡単にまとめてみました。
1.高含水率レンズのメリット及びデメリット
メリットは何といっても付け心地が良いこと。長時間付けていても快適に使うことができます。その反面、乾燥しやすいというデメリットがあります。レンズの素材はスポンジのように水分を吸収しやすい素材でできているので、レンズが乾いてしまうと大量の水分を必要とし、眼の潤いを保つために必要な涙までも吸収してしまいます。そのため、眼が乾燥してしまうのです。
また、水分を多く含んでいるのでばい菌が繁殖しやすく、汚れが付きやすいというデメリットもあります。
2.低含水率レンズのメリット及びデメリット
メリットは乾燥に強く、レンズに汚れがつきにくいことです。デメリットは高含水率レンズよりも硬いため、着け心地の良さでは少し劣ることです。ドライアイでお悩みの方は、低含水率レンズをオススメします。
上記は基本的な特徴です。衛生上のことを考えると含水率は低い方が良いですが、着け心地のことを考えるとある程度の含水率は必要です。最近では高含水率レンズでも素材を工夫することにより、汚れがつきにくいレンズなども販売されているようです。含水率だけでなく様々な要素も含めて総合的に判断し、眼に合うレンズを選んでみてください。